引越しの下見
けさ、引越し業者の担当者が下見に訪れた。アポイントは9時から10時の間ということで、8時半にはスタンバイしていた。9時ちょうどに電話が入り、到着は9時20分ころになるという。
予定通りの到着なので、なにも電話など入れなくともいいのにと思いつつ、待っている顧客は当然、9時ちょうどから、いまかいまかと待つことになる。仮に9時50分についたとすると、待っている側は、50分間待たされたと感じてしまう。そこらへんへの配慮なのかと、ちょっとした心遣いに気持ちがなごむ。
9時20分頃といわれれば、それまではくるはずもないので、やはり落ち着いて時間を過ごすことができた。
引越しは、会社に入ってから全部で15回経験してきた。特に今回の引っ越しは、新しい会社が決まったら、かなりの確率で引っ越すであろうと予想していたので、荷物は和室にブルーシートを敷いてその中にそのまま積んであり、ほとんど荷造りを必要としない。そういった意味でも気楽である。
今回の引っ越しは、その費用を新しくお世話になる会社が持ってくれる。ありがたいことである。そのため引っ越し業者は会社指定となる。指定された会社に連絡を入れると、下見、荷物の搬出、搬入の日時を調整した上で、下請けの業者に発注する仕組みである。
全国をカバーする引っ越しネットワークを単独で維持するのは、よほどの仕事量を確保しないと現実的ではない。そういった意味で下請け業者を柔軟に使って行くのは、コストとサービス維持の観点でバランスをとるものといえるのであろう。
今回、ボクの引っ越しを担当してくれるのは、宅配便国内最大手のY運輸である。宅配便で築いた物流網を有効に活用し、引越しサービスへも進出しているようである。
下見に訪れた担当者は、この暑い時期にも関わらず、ネクタイを着用していた。家の中を案内し、荷物を確認してもらい、家電やテーブルといった大物の有無を確認すると、下見は5分も関わらず終了。マニュアルとフォーマットに基づいた、ムダのない作業である。
引越しマニュアルと自社サービス内容の紹介がセットになった冊子とダンボール30箱をもらい、下見はすべて終了した。マニュアルをもらう際、いままで引越しの経験は?とたずねられ、10回以上と答えると、それでは特段ご説明は不要かと思うが、荷物の梱包の仕方なども詳しく書かれているので、よければ参考に、とここでもムダのない接客であった。
引越しは、人がすべて対応するので、メンバーの質が仕事のできばえそのものを左右する。下見までの段階では、とても安心して任せられるような印象だ。当日を楽しみに待つことにしよう。