IVYおじさん日記

40代後半でメーカーを退職したIVY大好きオジサンの、転職活動なんかを中心にした日々の気づいたことを書いていきます。

評価制度

前回の等級制度に続いて、今日は評価制度について考えてみたい。

 

広義の人事制度というのは、等級制度を中心(軸)に、周りを取り囲むようにして、評価制度、昇進・昇格制度、報酬制度、教育制度が有機的に結びついて形成されている。

 

それらが一体となって運用され、企業の事業計画達成のために必要な人材の発掘、育成、維持、向上を行うべく機能しているのがありたき姿だ。その中で等級制度とともに重要な位置をしめているのが評価制度である。

 

人事のサイクル

企業で働く従業員一人ひとりが活き活きと光り輝いて働き、自己実現をしている状態は、働いている従業員自身が、成長したい→獲得した能力を発揮したい→発揮した結果について適正に評価されたい→適正に評価されたらさらに成長したい、という成長→発揮→評価のサイクルがしっかりと回って機能する必要がある。

 

例えば学生が部活動で、スポーツなどに一所懸命打ち込む姿を思い出して欲しい。彼(女)らはなんの金銭的報酬の見返りもないのに、毎日厳しい練習に自ら励み、そして試合に出て、その結果を反省し、また翌日から練習に励む。これは前述の成長→発揮→評価のサイクルがしっかりと機能しているに他ならないと考えられる。

 

評価の目的

評価の目的とたずねられて、処遇決定のためと回答するビジネスパーソンは多いと思う。まったくのハズレではないが、それでは評価の目的のほんの一部を答えたにすぎない。


評価の目的はズバリ人材育成にある。前述の人事のサイクルを機能させるという観点からすると、一定期間の実績をしっかりと評価し、その結果を部下本人に適切にフィードバックするということは、その後のさらなる成長意欲の向上に対し、きわめて重要といえる。


また、仕事の実績について、できたこと、できなかったこと、どのようなレベルを期待しているか、将来どのような活躍を期待しているか、などを伝えることで、部下は自らの仕事上の行動や結果に対し、気づきを得ることができるのである。


このような人材育成を第一義の目的として、その結果を賞与(短期的視点)、報酬改定(中期的視点)、昇格(長期的視点)などへ反映し、金銭的インセンティブを与えるとともに、職位への任用や幹部候補生選抜などといった組織運営や後継者育成などにも活用していく。


しかしながらこれらは、結果の活用であり、あくまで目的は人材の育成にあるのである。

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絶対評価相対評価

評価のフィードバックなどでよく質問を受けるのが、なぜ相対評価をするのか、というものである。


評価の目的が人材育成である限り、評価は絶対評価で行わなければ意味がない。同僚と比較して優れている、劣っているといわれても、何がどのようにということがわからなければ、伸ばしたり、改めたりすることが不可能だからである。


では、相対評価の必要性はというと、前述の賞与や報酬への反映、昇格への活用などの場合、企業経営の観点からすると、人件費という原資が存在する。原資を従業員間で配分するには、当然制約を受けるため、高業績の従業員が多数いる場合(企業としては喜ばしいことではあるが)、それら高業績者の間で序列をつけて、順番に原資を配分していくことが必要となる。


全社のレベルが上がったのであれば、標準点のアウトプットのレベルも上がっているので、いい結果を獲得するには、さらなるアウトプットが求められるということである。

 

標準点の意味

評価をつける現場の管理職からよく聞こえてくるのが、「前回と同じようによくやっているので、下げる理由がない」という声である。


社会は日進月歩で進化している。その中でビジネスを行っている企業は激しい企業間競争を戦っている。今までと同じことをやっていたのでは、周囲から脱落していくのである。


顧客の満足度は、顧客の充足度/顧客の期待度で表される。顧客の期待度は常に高まってくことを考えると、それ以上に充足度を高めてくよう、従業員一人ひとりが仕事のアウトプットのレベルを上げていかなければならない。


そのように考えると、評価の標準点の位置付けは、毎回期待値が上がっていくのである。「以前と同じように」では評価は相対的に下がるものなのである。

 


人事評価は、制度などはいかようにでも作ることができる。肝心なのは運用である。制度を理解し、ツールを駆使して部下を「またこれからがんばろう!」という気持ちにさせるフィードバックができるかが最大のポイントなのである。